2002・3・21生駒保育園卒園式
何日も前から、この日のことを考えると、私のほうが緊張していました。家に帰ってから披露する歌を娘が口ずさみ、そのたびに涙がすでにあふれそうになったりして。
「ママよりじゅりのほうが、ずっとドキドキせなあかんねんで」・・「そうやんな・・」
卒園式の一月ほどまえ、保育園に迎えにいくと、車の中で樹里が急に泣き出したことがありました。
「どうしたん?ケンカしたん?」
「おやつのとき、カヨ先生(担任の先生)の隣にすわれへんかった・・」
「また今度すわれるやん」
「もうすぐ、お別れやねんで!いやや!あとちょっとしか、あわれへん・・」
そう言って号泣。こんなにちいさい子供が、別れるさみしさをこんなに噛み締めて胸をいっぱいにさせているなんて、感動しました。
何日かして、
樹里が唐突に「ママ、うちには、いつ赤ちゃん生まれんの?」ときいてくるので、
いつものように「神様が決めてくれはるし、ママもわからへんわ」と答えました。
「はやく、生まれるように祈ったら?」と、
あまりにもこだわるので、「どうしたん?急に。」と聞くと、
「あんな、赤ちゃん生まれたら、いこま保育園にくるやろ。じゅり、毎日お迎えにいくねん。ほんだら、カヨ先生にあえるからな、」目をキラキラさせて、説明してくれました。
仲良しのチーちゃんが、提案してくれたそうです。チーちゃんには年少組の妹がいるので、その根拠はとても納得。
それからは、「もうすぐ卒園さみしいね」と話かけると、笑顔で「なんでよ、赤ちゃん毎日迎えにいくねんから、さみしくないやん!」と、答えてくれました。・・・(オイオイ・・マジっすか?)
思いもよらないプレッシャーをかけられた私。
でも、なによりあの子なりに、心が整理できて、残りの園生活を楽しめるようになってよかったです。じゅり、赤ちゃんってたとえ、今すぐできても、生まれるまでに10ヶ月、保育園にいくまで、短くても半年・・・・ま、いいか。
卒園おめでとう
空はくもり。熱は下がらなかった。
午前で終わるので、とりあえず、出席することに。一生に一度の晴れ舞台。さんざんな目にあった樹里でしたが、おかげで、歯痛は治ったってことで・・・・
気力は十分!元気!パパも初の保育園で、ふんぱつして買ったデジタルビデオの使い方もバッチリ!ママも新しくこの日のために買ったスーツでバッチリ!!ただ、ママは、すでに緊張していました。「はー・・緊張する・・」と、連発。
園に着くとさっさと樹里は胸に花のバッチをつけてもらって友達の輪の中へ飛び込んでいきました。ちょうど仲良しママさんもちらほら見えたので、旦那さん紹介タイム。
「いつも奥様にはお世話になっております。」「いえいえ・・」なんて。ふと見ると、保護者の席は一人分だけ決められていて、それぞれに、記念品の入った紙袋が置かれていました。
その順番は五十音順でもないので、友達に聞いてみると、通った年数の長い順番ということでした。「なるほど、納得。キャリア順ね。」最前列は、赤ちゃんのときからがんばった、そうそうたるメンバーのお母さん。私は、途中から転入してきたので、真ん中ぐらいでした。
ようやく、席についたころ、ピアノの「翼をください」にのって、静かに卒園児が入場してきました。主人のほうを見ると、早速ビデオスタンバイ。樹里の姿が見えた瞬間、ぐっと緊張したけれど、カヨ先生の可憐なはかま姿に歓声がわき、我に返りました。しょっぱなから、卒園証書授与。
園長先生が「あなたは、友達といっぱい遊んで、いろんなことができるようになりました・・・」と読み上げ、先生が一人一人名前を読み上げます。先生の震える声。一人一人への想いがつたわってきます。
「青3くみ・・」カヨ先生が緊張して振るえる胸をおさえながらはじまりました。「みやきあんなさん。いけたにまさきくん。なかがわあかりさん・・・」
「ひろせじゅりさん」「はいっ!」
その瞬間、時間が止まりました。涙ではっきり見えない。こみ上げる嗚咽をこらえるのに必死でした。頭のなかは、いままでの思い出でいっぱいです。
いやだ!いかない!って、まだオムツのとれないころ、毎日泣いたよね。
せっかくできたお友達と離れて、いこま保育園に突然の転入。
私が一番不安定だったころ。二人で暮らしはじめたよね。
「ママ、お仕事行かないで。樹里と一緒にいて!!」って、春も夏も秋も泣いたよね。
はじめて、泣かずに行ってらっしゃいした日、ママが泣いたよね。
笑ってバイバイして、泣きながら保育園の階段一人で上っていったよね。
「ママ、お仕事がんばってね、樹里もがんばるからね」って、毎日、見えなくなるまで見送ってくれたよね。
青組みになった日、ママは、成長した樹里を見て感動しました。
パパがまだいないころは、いつも「ママ、樹里がいるからだいじょうぶだよ」
って、いつもいつも、励ましてくれたよね。
そして、パパがきて、「ひろせじゅり」になりました。
はじめての、パパがいる運動会。前の運動会は、ママはまだ弱虫だったのでくやしくて、さみしくて、少し泣いてしまいました。
でも、そのときは、樹里の力強い太鼓をたたく姿にただ嬉しくて泣きました。
いろんなことが、あったね。
よく、がんばったね。つらいこと、いっぱいあったでしょ。いっぱいがまんしたよね。
樹里はえらいね。ありがとう。ありがとう。
さよなら 僕たちの 保育園
僕たちの 遊んだ庭
桜の花びら 降るときは ランドセルの一年生
たくさんの友達と ここで過ごしてきたね
何度笑って 何度泣いて 何度、風邪をひいて・・・
子供たちの、天使のような歌声をかみ締めながら思いました。
保育園に二歳のときから預けて、いままで毎日10時間もの時間を保育園でこの子は過ごしてきました。歌のとおり、泣いたり笑ったりしながら。すごい!!!
なんだか、親ってちっぽけだな、と思います。たかが一日のうちの数時間、一緒にいるだけで。それでも、「早くしなさい!」「かたずけなさい」「食べなさい」そんなことばっかり連発して、いま、感動の涙を流してる。さらに、子供たちは声をあわせて
「おとうさん、おかあさん、ありがとうございました!!」と挨拶してくれている。「いえいえ・・とんでもない・・」おもわず、そんな言葉が頭に浮かびました。
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